以前読んだ書籍だが、内容がかなり良いので紹介。今回は2冊紹介。まずは、「マネジャーの最も大切な仕事」という書籍。
紹介文:「小さなスタートアップから、広く名の知れた企業まで、26チーム・238人に数か間リアルタイムの日誌調査を行った結果、やりがいのある仕事が進捗するようマネジャーが支援すると、メンバーの創造性や生産性、モチベーションや同僚性が最も高まるという「進捗の法則」が明らかになった。1万超の日誌分析、669人のマネジャー調査…35年の研究で明らかになる新常識。」
日誌分析というキーワードで思い出したのが、ユニ・チャーム。ユニ・チャームでは、全従業員に週次の計画作成がもとめられ、計画と実績について、上長がフィードバックを行う仕組みになっているようだ。ユニ・チャームといえば、おむつのパンパースを製造販売している会社だが、驚くべきは、その売上および利益の成長の推移だ。
「マネジャーの最も大切な仕事」は、海外の学者による書籍で、日本企業であるユニ・チャームは登場しない。進捗の法則は、2011年に米国ハーバードビジネスレビューで論文が発表されていのだが、ユニ・チャームは、SAPS経営※を2003年10月から段階的に導入しているようだ。
※SAPSとは、Schedule, Action, Performance, Scheduleの頭文字をとった略語で、週次で、計画・実行・省察・次の計画というマネジメントサイクルを、すべての社員がまわしていく仕組。
以下:日経XTECHより引用 参考リンク
SAPS経営手法の最大の特徴は、すべての社員が先週の反省点と今週の戦略、日次スケジュールを公開し、上司や同僚がアドバイスを与える週次会議にある。
同手法では4つのツールを使う。(1)OGISM(オージーアイエスエム)(A(エー))表、(2)ダメ詰めローリング表、(3)SAPS週報、(4)週次SAPS会議—である。
最初の3つは、社員一人ひとりが記入する行動計画表。(1)には、中計を達成するための半期ごとの目標、目標を達成するための戦略と課題、戦略の進捗(しんちょく)状況を表す数値指標を書く。(2)には、半期の目標を達成するための今月の重点課題と進捗状況を、1週間ごとに見直して記入していく。先週の重点反省項目と今週の実行計画も書き込む。(3)は1週間のスケジュール表だ。業務予定を時間単位で記入する。
(1)~(3)の3点セットは、毎週開催するSAPS会議に持参。3点セットに記載した内容は、イントラネットで公開したり、会議でコピーを配ってアドバイスし合うことによって、ナレッジ共有を促す役割を果たす。
(4)の週次SAPS会議は、部長・室長クラス以上が参加する「SAPS経営会議」、各部長・室長と配下のマネジャーによる「部門SAPS会議」、各マネジャーと一般社員の「小集団SAPS会議」の3種類がある。
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進捗のやり方についても巧拙があるにせよ。日々の進捗について改めて重要性を認識させてくれる2冊だ。